大判例

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名古屋高等裁判所 昭和26年(う)75号 判決

依つて按ずるに、原審第三回公判調書の記載に依れば、原審弁護人は被告人の本件所為を「こうじようせん炎の為めに放心又は無感覚状態裡に為されたる瞬間的犯行である」と主張したことが明認せられる。右の主張は其文意に徴しても明かな通り、刑法第三十九条第一項に所謂心神喪失か又は耗弱の主張に外ならないのであるから、原審は須く刑事訴訟法第三百三十五条第二項に従い、之に対する判断を示さなければならないのである。然るに原判決書を通看するも此点に就ては何等の判断を示してないことは弁護人所論の通りである。されば原判決は刑事訴訟法第三百七十八条第四号に所謂判決に理由を附せない違法あるに該当すると謂わなければならない。

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